× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
懲りずにお話を考えるよ。今日は何にしようかな。
「トラルーのどかわいたー…」 床に張り付いたまま、緑色のとさかが揺れる。 「もおオレだめだよぉ」 力なく呟かれたが、何をしてやれるわけでもなく。 暑いのは俺も同じだと言いたくなるのをこらえて、大きなため息をついた。 「暑苦しい」 「だって暑いんだもん」 年がら年中くっつきたがりのこいつが触れてこなくなってはや数日。 茹だるような暑さのせいだろうが、少し面白くなかった。 くっつかれても暑くてイライラするんだがな。 相変わらず床にへばりつく生き物を見る。 後ろ髪も力なく床に散らばっていた。 「おい」 「なに……」 「こっち向けよ」 「やだ……」 緩慢な動きでとさかが揺れる。 俺が呼んでるんだからこっち向けよ。 まあ、そんな時はな。 「かき氷でも食いに行くか」 「……いく!」 「……」 食いもんで釣るのもどうかと思うが、バンナは目を輝かせて俺にひっついてきた。 暑苦しいことこの上ない。 「オレ、抹茶がいーな!」 ……俺より食い気ってのがカチンとくるが、こいつは子供だからしょうがない。 そんな子供を躾ける楽しみもあるしな。 「トラルなにニヤニヤしてるの?早くいこーよ!」 「うるせえな。準備があんだよ、ちょっと離れろ」 外に出るついでにクーラーの効いた部屋で『一休み』する算段を立てながら、バンナの額に軽くキスをしてやった。 計画的犯行 トラバン PR この記事にコメントする
|