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ここ数日寝入るときに兵士を見初めて自分の部屋で暮らさせる伝説のソルジャーの妄想がすごいんですよ。すごいんです。なんだこれってレベルでそればっかり妄想されます。
吐き出しとけという話なのかなと思ったので今日はそれにしました。 エッティなシーンまでいけるかと思ったんだけど書き出したら思ったより長くかかりそうなので今回は普通のだよ。 【子飼い】 「こいつがあんたの大ファンだっていうからさ。合わせたくて」 どこぞの田舎から出てきたばかりだという兵士を、俺の部下はわざわざ部屋まで連れて見せに来た。 金髪を攻撃的に逆立てて、そのくせ青い瞳に浮かんでいるのは期待と少しの怯え。 顔立ちはまあ…整っているな。兵士のマスクをかぶせるのは少しもったいないか。 どことなく部下、いや後輩といったほうが正しいか、のザックスに似ている気がする。 「兄弟なのか?」 「いや。赤の他人。ソルジャー試験でなんだかウマがあっちまってさ。身一つで出てきたっつーから、俺の借りてる部屋に一緒に住んでんだ」 所在なさげにさまよっている瞳を真正面から見据えてやると、驚いたように青色が見開いた。魔晄の色がそれとなく見える。魔晄に親しんだ環境で生きてきたのだろうか。 「あんたはやっぱカリスマなんだな。まあ俺もあんたにあこがれてソルジャー目指したようなもんだけど」 ザックスは照れ笑いを浮かべる。兵士もはにかんだように笑む。 「あ、ありがとうございました、セフィロスさん。会ってくれて」 「俺は特に何もしていないが」 「そうだぞ。俺に感謝しなさいクラウド」 「……ははっ、ありがとう、ザックス」 じゃれあう二人を見ながら、こいつはクラウドというのか、と考えていた。 俺の前では緊張したような顔をしていたが、ザックスとかかわるとこんなにも幼い顔をするのか。 「クラウド。年はいくつだ」 「え、じゅ、十六です」 「まだ子供だな」 「でも俺っ、兵士として頑張ります!やれることは何でもやります!」 「いいやつだろ?俺としてはこいつにソルジャーになってほしかったんだけどさ」 まだチャンスはあるんだからさ。とザックスに肩をたたかれて、しゅんとうなだれるその姿に興味が湧いた。 「やれることなら何でもやるのか?」 「は、はいっ」 「この部屋の掃除夫が欲しかったところだ。やる気があるならここに住み込んで働け」 「えっ」 まだ事態を飲み込めないのか、目をぱちくりさせているクラウドといち早く事態を飲み込んで頷くザックス。まあ上の判断は妥当だ。ソルジャーには瞬時の判断力も必要になる。 その点クラウドはまだ未熟だ。ザックスと比較すれば天と地ほどの差がある。 「よかったじゃないかクラウド!」 「え、俺」 「憧れのソルジャーのすぐ近くにいられるってことだろ!なあセフィロス、俺じゃだめか?」 「お前はソルジャーになっただろう。多忙な生活で俺の身の回りの世話をできると思っているのか」 「うっ……そうかな。まだわからない」 「ソルジャーの俺が言っている」 「……わかったよ。俺じゃダメなんだよな。クラウド」 「お、俺っ、頑張ります!」 やっと事態を飲み込んだらしい。ことが起こったと認識した後の判断力は悪くない。 「ザックスの部屋の荷物をまとめて来い。お前の住む場所は今日からここだ」 「は、はい!」 目を輝かせて見習い兵士は勢いよく頷いた。 *** 「本当に荷物はそれだけなのか」 「はい。俺、身一つで故郷を出てきたんです」 荷物をまとめてきたというその姿は、最低限の着替えだけが入っていると思われる鞄ひとつだけだった。身一つという言葉通りだ。 まじまじと見るとずいぶんと小さい。体もまだ兵士というには貧弱だ。 「住まわせるとは言ったものの、ベッドがないな」 「俺、床でも十分で」 「そういうわけにもいかんだろう。ソルジャーとしての矜持にかかわる」 所在なさげな顔をしているクラウドを見やる。まあこのサイズなら問題あるまい。 「俺の横で寝ろ」 「えっ」 「見てのとおり広さはある。お前の体格なら問題はないだろう」 「俺は、いいんですけど……セフィロスさんのベッドなのに」 「さんづけは要らん。セフィロスでいい」 「でも」 「俺の言うことが聞けないか?」 「……セフィロス、さ……セフィロス」 「それでいい」 なぜこいつを部屋に住まわせようと思ったのかは自分でもわからなかった。 興味が湧いたのは確かだが、情がわいたかといえばそうではないと思う。 ただ、確かなのは、ザックスにはそれを感じなかったということだ。なぜこの子どもだったのか、俺がその意味に気づくのはずっと後のことになる。 最終幻想7/セフィクラ PR この記事にコメントする
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